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kiko

los lobos   
ロスロボスが挑戦した新境地
前衛ラテン3部作の一作目にして金字塔!

 トラディショナルなラテン、ブルース、アメリカン・ロックを呑み込んだ良作を出し続けてきたロスロボスが1992年に突如、全く毛色の異なる雰囲気のロックを始めました。一体彼らに何があったのでしょうか?

<地下室のラテンロック>
 このアルバムの雰囲気を一言で表すなら、「地下室」だと思います。
特にタイトルトラックに顕著ですが月明かりのもと夜な夜な造られたような薄暗く怪しげな雰囲気が全編に漂っています。どうしてもこのひねくれた音響に耳が いってしまいますが、いざ曲をよく聞いていると、どことなくとぼけた感じや懐かしさを感じさせる曲、ストレートなブルースもあって、怪しげな雰囲気の奥には変わらない人間味あふれるバンドサウンドがあります。

<ミッチェルフルームとチャドブレイク>
 このアルバムの音作りに大きな影響を与えたのが新たにプロデューサーに迎えられたミッチェルフルームとチャドブレイクという二人です。 キーボード兼プロデューサーのミッチェルとエンジニア出身のプロデューサーのチャドによるプロデューサーデュオで、このアルバムの雰囲気、不思議なSEはこの二人の影響と言えるようです。本作から3作続けて関わりますが、この二人の影響が一番強く出ているのがこのキコだと言えます。もしこのアルバムの雰囲 気が気に入ったならロス・ロボスの次作コロッサルヘッドと、それに加えてロス・ロボスの内二人と彼らが組んだユニット、ラテン・プレイボーイズの2作を強くお勧めします。コロッサルヘッドはロス・ロボスらしさが強め、ラテン・プレイボーイズは更に「前衛」ラテンな作風になっています。

<挑戦作にして傑作>
 前衛ラテンへの挑戦した初のアルバムであるにもかかわらず充実の完成度をもっています。彼らにとっても思い入れがあるのでしょう、発売20周年での全曲 ライブ盤、またその後高音質盤まで出しています。
16曲と曲数は多めですが全編を支配する薄暗くも魅力的な音響、しかしどこかラテンらしい明るさを保った、摩訶不思議な雰囲気が最後まできっちり保たれています。実に深みのある一枚です。
これが好きならオススメ!
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